『子供達に』     (2007.10.03 福島民報新聞「民報サロン」掲載)


南会津には、素晴らしいものが沢山あります。

それを、子供達に伝えたい。

そんな思いから、私と当時、南郷公民館に在職していた大桃英樹君、同年代の子供を持つ親たちを中心に「おやじの会南郷」を4年前に発足しました。

おやじの会とは、父親が主体となり、「未就学児」を対象とした、南郷に関するイベントを企画する団体です。

おやじの会で企画するイベントには、必ず親子で参加していただきます。

もちろん、未就学児の様な小さな子のイベントなので、子供だけでの参加というものは無理な話。

ここが非常に大事で、学校で受ける授業にはない「親」という存在。

おやじの会では、まず親が楽しむこと、そして楽しんでいる親の笑顔を通して、子供達に楽しさと、この地の素晴らしさを伝えたいと考えています。

 発足第一弾となったイベントは、南郷スキー場キッズパークで行われた「雪上運動会」

地元企業の協力の元、地元の方を中心に、約70名の参加がありました。

内容は、おやつ拾い、宝探し、親子そりレース。

二時間程度の簡単なものですが、天候にも恵まれ、子供たちは、大喜び。

その他、スキー場の協力で、スノーモービル体験や、巨大雪だるまや、沢山のかまくらが出来ていて、イベントが終わっても、楽しんでいた様です。

このイベントは年々、参加人数か増え、今では、県外から訪れるスキーヤー・スノーボーダーの親子の参加まであるようになりました。

昨年夏には、南郷の郷土資料館を見学し、その後、古民家で、映画鑑賞や、竹とんぼ作りをしました。

親が昔、授業等で体験した昔遊び。

親も南郷に残る資料や、古民家を子供と一緒になって体験できた、良いイベントだったと思います。

その後、花泉の仕込み水にもなっている「高清水」を使っての流しそうめん。

流す樋は、竹で、参加した父親が作ったものです。

子供たちは、「普段そんなに食べないのに〜」というぐらい、食べまくっていました。

そして、今年夏。毎年計画しながらも、天候が悪く実現できなかった「南郷の自然で遊ぼう」を、念願の快晴の中、行いました。

今回は、町公民館との共同という事で、郡山から講師の先生に来てもらい、親も子も一緒にこの南郷の自然を知ろうという企画です。

まずは、スキー場駐車場から、近くの沢まで、講師の先生と一緒に歩き、トンボやバッタを捕まえては、種類を教えてもらい、

草花を見ては、「この草は、青い色が塗れるんだよ」と普段何気なく見ている、草・花・虫などの自然の事を、

改めて、知る事が出来、親も子も「へ〜」と、一緒になって講師の先生の話を聞き入っていました。

そして、沢に入っての生き物探し。

小さな網を使って、川底の石の陰に隠れている生き物を捕まえます。

初めは、ニコニコと見ていた親達ですが、そこは小さい子、なかなか捕まえられません。

そのうち、親が参加し、子供よりも本気で魚採りをしています。

この沢には、カジカが沢山棲んでします。

南郷の沢では、一度、少なくなってしまいましたが、下水の整備のおかげで、カジカが戻ってきています。

カジカの他にも、沢がにや、ヤマメの稚魚など、多くの生き物を捕まえる事ができました。

親が、童心に返り、本当に良い顔していて、自分の子供と同じ目線・心境で遊んでいたのが非常に印象に残りました。

きっと子供たちにも、親と一緒に遊んだ南郷の自然がとても印象づいたと思います。

将来、例え余所の土地に移り住んだとしても、親と遊んだ南会津を、きっと、大切にしてくれる事でしょう。

最後に講師の先生からの一言、「ここでは、カジカや沢山の生き物がいるのは、あたりまえかも知れませんが、他ではありえない事なんですよ」と。